要約
【要点】
○おいしいと感じると、瞼(まぶた)の血流が増加、おいしくないと感じると、鼻や額の血流が低下
○おいしさと血流増加量との関連を突き止める
○意思疎通の困難な患者の味覚を客観的に判定可能
【概要】
社会理工学研究科の林直亨教授と県立広島大学の鍛島(かしま)秀明助教らは、味に対する好き嫌いに応じて顔の皮膚血流が特異的に応答することを明らかにした。すなわち、おいしいと感じられた刺激(オレンジジュースとコンソメスープ)を与えた際には瞼(まぶた)の血流が増加し、主観的なおいしさと瞼の血流の相対的増加量との間には相関関係が認められた。一方、おいしくないと感じられた刺激(苦いお茶)では鼻や額の血流が低下した。
この成果は言語を介しない味の評価法や味の官能評価の新たな手法として期待される。
研究内容は1月5日「Chemical Senses(ケミカル・センス)誌」に掲載された。
研究の内容,背景,意義,今後の展開等