要約
・大きく曲がるフィルムの表面歪みを簡便に定量計測できる手法を開発
・ 柔軟なフィルムの曲げ歪みは従来の硬い材料とは大きく異なることを発見
東京工業大学資源化学研究所の宍戸厚准教授、赤松範久大学院生、東京大学大学院新領域創成科学研究科の竹谷純一教授、九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所藤川茂紀准教授らの研究グループは、機能性フィルムの簡便な表面歪み計測法を開発した。光を回折するグレーティングをフィルム表面にラベル化することにより、フィルムの曲げによる表面歪みを簡単に定量計測できることを明らかにしたもの。
さらに、光応答性を有するフィルムやシリコーンゴムからなる積層フィルムが従来の固体力学から大きく乖離した変形挙動を示すことを見いだした。これは、柔軟な材料の力学(ソフトメカニクス)が、硬い材料を扱う従来の固体力学とは大きく異なることを表すものである。
研究の内容,背景,意義,今後の展開等