要約
・ 高分子の「かたち」をつくる「匠の技(ものつくり技術)」の新展開
・ ユニークなトポロジー幾何学的性質のK3,3グラフ構造高分子の合成
・ 高分子合成化学から生化学・トポロジー幾何学まで広いインパクト
東京工業大学大学院理工学研究科の鈴木拓也元大学院生、山本拓矢助教、手塚育志教授らの研究グループは、同研究グループが開発した高分子反応プロセス (ESA-CF法) を用い、複雑な構造の多環状高分子の合成に成功した。
このうち特に「K3,3グラフ構造」は、「非平面グラフ」としてのトポロジー幾何学的性質が知られ、また最近、ユニークな生理活性を示す環状オリゴペプチド構造としても確認されたことから広く注目されている。高分子合成化学領域だけでなく生化学からトポロジー幾何学にまでインパクトを与えるものと期待される。
研究の内容,背景,意義,今後の展開等